2019年11月24日に開催された哲学カフェの記録

開催日時:令和元年11月24日(日)13:00~15:30
場所:サロンド冨山房Folio
テーマ:「年齢の価値とは? 若いほうがいいの?年を重ねるほうがいいの?」
形式:グループディスカッション

今回は、「年齢を重ねる、年をとる」について、ディスカッションを行いました。

当日は3つのグループに分かれ、各グループで年齢や年の取り方に関するテーマを決め、議論しました。

私の所属したテーブルでは広範囲に話が展開しましたので、それぞれの話題と意見の一部をご紹介します。

あなたにとって年をとる、年齢の価値とは

  • 経験値を得ること。
  • 年齢の価値は、自分の考え方による。価値があると思えば価値がある。また、時代は変化している。過去にどのようなものを積み重ねてきても、その変化に対応できなければ価値があるとは言えない。
  • 論語に「四十にして惑わず」という言葉がある。年をある程度重ねると成熟するように思うが、そのとおりではないと思う。何歳になっても惑うものであり、年を取ったからと言ってそれだけで成熟するわけではない。

今まで生きてきた中でどの年代が一番良かったか、また過去をやり直したいと思うか

  • 30〜40代の頃が一番良かった。当時は、変化の激しい社会で、ある分野の先駆け的な取り組みをしていた。前例はなかったが、だれもやったことのない新しいことに夢中で取り組むのは楽しかった。でも、年齢は関係ないと思う。いつになっても自分のやりたいことが目の前にあり、年齢に関係なく取り組むことができることであれば、積極的に行いたいと考えている。
  • 挑戦するには体力が要るので、若いほうがいい。しかし経験値は年をとって重ねていくもの。そういった意味では、年を重ねたほうがいい。上手に年を重ねていきたいと思う。
  • この話題について、考えることに意味はない。重要なのは現在であり、過去はやり直せないし、未来のことはわからない。現在に集中することに意味はある
  • 若いほうがいい。特に20代前半がベストである。若いうちがチャンスが多いし、失敗してもやり直せるから。正直、年を重ねるのが怖い。

どのような年の取り方がベストか

  • ジョブローテーション的に仕事を行ってきたが、経験のない仕事に従事することもあった。まったく自分の経験ない仕事に就くと、今までの積み重ねが生かせないので困ることがある。このことから、年を重ね、得た経験をもとに思考・行動ができるようになっていけるとよいと思う。
  • 年齢に関係なく、挑戦や経験値を得ることを大切にしていた。目の前の目まぐるしい変化に対応しつづけ、過去の経験等に関係なくどん欲に挑戦していくことに真の価値がある。体力の問題はあるだろうが、上記に年齢は関係ない。
  • 現在は、過去に挑戦してきたことの集積。過ごし方によって「時間を無駄にした」という感じる人もいるが、過去や未来に対し、今の自分が何かをできるわけでない。なので、今を充実させることが大事であり、過去が参考になることはあるが、何もできないことに対し考えることは意味がない。

私感

私は、過去を無駄にしたと後悔することが多かった。また、私が女性であるため、年を重ねる=価値を失うという考えがあった。しかし今回、参加者の話を伺って、ベストな年の取り方を考えて未知の未来について計画し、過去を振り返り後悔するより、自分の掌握範囲である現在に以下に集中し、ベストを尽くしていくことが重要であると感じた。参加者の一人は、「過去について考えることに意味はない」とおっしゃっていた。確かに過去の後悔に意味はないが、自己または他者の過去を参考にして現在に生かすことで、現在の行動をよりよくすることはできる。その意味で、過去にも意味や意義を持たせられると考えた。
   
別のテーブルでは、以下のようなテーマが出ていました。

  • なぜ、人に年齢を聞くのか
  • 年齢カーストについて
  • よい年の取り方とは、悪い年の取り方とは